2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

訂正

さて、ここまで書き進んだところで前項において事実誤認、というか資料や時代を検証してみたところ、かなり自分の頭の中の思い込んでいたことと違うことに気付きました。 現在私のHP中の作品リスト http://www.justfitweb.com/works/history.htm を見乍ら、…

奴婢訓(その1)

実物のまりのさんを見た第一印象は 「オッサンじゃん…」だった。 たとえば僕も大好きな作家の松原香織氏なぞは、ある意味あの絵柄のとおりのイメージの、スタイリッシュで、いかにも繊細そうな風貌であった。 僕が「エロ漫画家」になろう、と思ったひとつの…

カズンズ

その日、午前四時。 電話の着信音で僕はふいに眠りから呼び戻された。相方の結城らんなからのコールだった。 「まりのさん、死んじゃったんだって!? 今、友達からメールが来たんだけど…」 「……ええ?」 仕事場で横になって一時間も経っていなかった。頭が一気…

水先案内、あるいは西崎まりのを記述する試み

誰でも一本くらいは小説が書ける。自分のことを記せばいいからだ。そんなことは千も万も承知している。 だから、残しておきたいとは思いながら、あえて表に出そうという気も無かった。少なくとも、生(き)のままでは。他人の赤ん坊のホームビデオを延々だらだ…

人物相関図(昭和63年〜平成元年)

ここで少々当時の周辺環境を列記していこうと思う。 高塚さのりの周囲には高瀬遙やりんごの他に種々雑多な人物達が出入りしていた。 漫画家のさだ・こーじや斉藤苑子、結城らんな等もそのうちである。一時期は同人作家・佐藤明機氏なども出入りしていた。 僕…

コミックラム(その2)

「コミックラム」を発行する司書房は水道橋にあり、僕の通う神田の大学からは歩いてすぐの距離だった。りんごの手伝いをするうち、知らず知らずのうちに僕もこの編集部によく足を運ぶようになっていった。きっかけはりんごの単行本の手伝いで2日ほど編集部に…

コミックラム(その1)

僕は運命論者である。 以前「出逢いとは奇異な偶然が重なって起きるものだ」と書いたが、偶然が重なることで必然が生まれるのだとも思う。 いずれ記す時もあろうかと思うが、師匠・ふくしま政美との出逢いも、何か大きな流れに押し流されてそこに辿り着いた…

コミックロリポップ

「迷羊通信」という小さなコピー誌がコミケの『イワえもん』こと岩田さんにチェックされるようになった、という事実は僕に大きな自信を与えた。発行4冊目を迎えた頃に参加した夏のコミケで、同誌は60冊を越える売り上げとなった。その全ての表紙を手描きして…

ぱふ(その3)

会を離れるとなると、とたんに「いからち」内部での僕への風当たりは強さを増した。 「一人でやると言ったクセに山下を引き抜こうとしている」「個人サークルと云ってもまだ小さいコピー本しか作っていないくせに」云々。 もう、言われるままにしておくしか…

ぱふ(その2)

「ぱふ」で「いからち・4」がもっとも評価された点は、「読んでほしい」のに「本が売れない」というジレンマを前面に押し出した編集方針だった。その苦楽を本として現した部分に興味を持たれたらしい。 どういった形にせよ、「いからちの会」が外で認められ…

ぱふ(その1)

少し時間を戻すことにする------- ちなみにここからの3項は少々横道に逸れ過ぎた内容となるので、読み飛ばしても構いません。 お急ぎの方はプロローグ(6)ロリポップ> http://d.hatena.ne.jp/urashima41/20060410の項までスキップしてください。 漫画専門誌「…

同人誌ガイドブック

当時秘めやかに人気を誇った18禁アニメ『くりぃむレモン』シリーズのスマッシュヒット『ポップチェイサー』を例に挙げるまでもなく、「メカと美少女」はあの時代のキィ・ワードだった。この二項が描ける者が同人誌の紹介コーナーに載り舞台のコーラス・ライ…